カテゴリー「★★★☆☆」の79件の記事

2014年11月16日 (日)

294 『アダムの呪い』 ブライアン・サイクス 初版2004

激しい雨に 鳴りやまない遺伝子
Oh 咲かせてあげたいの
運命の花を あてどないソウルの花を
This is love this is love ~♪♪

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typhoon原作

"Adam's Curse: A Future Without Men"  (2003) Sykes, Bryan

typhoon概要

前作『イヴの七人の娘たち』で、すべての女性の先祖は最終的に全人類に共通のたった1人の母にまでさかのぼることができる、と示した著者。本書では男性の共通先祖を追い求める。女性のときはミトコンドリアDNAを用いたが、男性で用いるのはY染色体だ。冒頭、今回の研究にのめりこむきっかけが生き生きと描かれる。

オックスフォード大学分子医学研究所の遺伝学教授である著者は、製薬会社から講演を依頼されたのだが、会社の会長の姓が偶然、自分と同じ「サイクス」だったために、関係者に何度も親戚なのかと聞かれた。もしやと思いDNAを調べたところ、ぴったり一致したのだ。

このエピソードを入り口に、DNAの役割、染色体発見の歴史的経緯、ヒトの性別がどう決まるのか、なぜ2つの性があるのか、などの疑問に次々と答えていく。チャールズ・ダーウィンが唱えた進化論、「“種の存続のため”に進化は機能する」を、ウィリアム・ハミルトンが見事に覆して「自然選択では“遺伝子のために”進化が機能する」と証明してみせるあたりの記述は、息をもつかせぬスピード感に満ちている。タイトルがなぜ「アダムの呪い」なのかの謎解きは、ぜひ読んで楽しんでほしい。第一線の研究内容を平易な言葉で書いているので、最後まで飽きずに読めるだろう。

typhoon読むきっかけ&目的

前作「イブの」が面白かったので読んでみた。

さくら好み ★★★☆☆

前作同様、過去を遺伝学から検証するというプロセスがとても面白かった。人間の体の中に遥か遠い過去に生きた祖先の記憶が記されていて、それを「読む」ことが出来るなんて!?、なんてスゴイんだろうか。

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2012年12月16日 (日)

288 『記憶がなくなるまで飲んでも、なぜ家にたどり着けるのか?』 川島隆太・泰羅雅登 初版2007(文庫化2010)

オモシロまじめに
酒と脳の関係を通じて人の脳について考える

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wine概要

「酒と脳のアブナイ関係」を“飲めない”川島隆太と“底なし”泰羅雅登の二人の脳科学者がオモシロまじめに大討論。脳にとって、酒は百薬の長なのか? それとも…。人類が長~く友としてきた酒と脳の関係を通じて、人の脳について考える。

wine読むきっかけ&目的&感想

昨年からわたしは外でも家でもほとんどお酒を飲まなくなったけど、過去には恥ずかしながら記憶がなくなるまで飲んで家にたどりついた経験が1回あるので、まず題名に興味を持った。あと、脳トレで有名な川島教授のお酒と脳に関する本だというのも、面白そうだと思った。

さくら好み ★★★★☆

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2012年11月 4日 (日)

287 『三国志 演義から正史、そして史実へ』 渡邉義浩 初版2011年

『演義』を入り口に、「正史」の記述を検討
そして、史実の世界へと誘う

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sagittarius概要

日本人をも魅了し続ける、三国志。しかし、『三国志演義』や、それを下敷きにした小説・ゲームの世界は「虚構」に満ちている。また、「正史」と呼ばれる歴史書の『三国志』も書き手の偏向がつきまとう。本書は、一般に親しまれている『演義』を入り口に、「正史」の記述を検討。そして、史実の世界へと誘う。暴君董卓の意外な美点、曹操が文学に託したもの、劉備と諸葛亮の葛藤―あなたの知らない三国志がここにある。

sagittarius読むきっかけ&目的&感想

中国時代劇『三国志 Three Kingdoms』全95話をGyaO!で見ていくうちに、どのくらいが虚構でどのくらいが史実なのかが気になるようになった(私は映画『レッドクリフ』でしか三国志作品に触れていなかった)。わたしがドラマを見ていた時、たまたま知人が吉川栄治の歴史小説『三国志』を読んでいたのでそれとなく聞いてみたけど、お互いに「どうなんだろうね~」「そもそも1800年近く前の事だから どのくらいの事が正確に残っているか、、、」という感じで終わってしまった。

で、このドラマ三国志で日本語字幕を監修した渡邉義浩さんの本を検索してみたら、面白そうな本書があったので読んでみた。

さくら好み ★★★★

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2012年7月16日 (月)

276、277 備忘録「若だんなと妖(あやかし)たち」

江戸の大店の若だんな一太郎は、
一粒種で両親に溺愛されているが、
めっぽう身体が弱い

そんな彼を、
身の周りにいる犬神や白沢といった妖(あやかし)たちが
いつも守っている

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276 ゆんでめて (2010) シリーズ第九弾

屏風のぞきが、行方不明! 左・右に分かれたあの道で、右を選んだ若だんな。それが全ての始まりだって? 泣かないで、若だんな! 佐助よりも強い女子(!?)や、懐かしのあのキャラクターも登場。若だんなの淡い恋に、妖オールスターでのお花見で繰り広げられる“化け”合戦と、今作も絶好調に盛りだくさん。夏は「しゃばけ」のためにある! *「弓手(ゆんで)」「馬手(めて)」とは左右を表す言葉。弓手というのは左手、馬手というのは右手のこと。

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277 やなりいなり (2011) シリーズ第十弾

いつも妖たちで騒がしい長崎屋が、空前絶後の大賑わい! 鳴家よりも遥かに小さなお客に、禍をもたらす恐ろしい神様たち、お喋り極まりない御仁や、触るととんでもないことになってしまう子どもなど、「しゃばけ」史上最高の千客万来! さらに、全話に「レシピ」も付いてます。今年も夏は「しゃばけ」の季節!

さくら好み ★★★☆☆

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2012年5月 9日 (水)

273 『地球がもし100cmの球だったら』 初版2002年

地球を直径百センチの球に縮めてみると

太陽は東京ドームほどの大きさだ
一〇〇ワット電球が百四十億個分の明るさで
十二キロ先に輝いている

エベレストは〇・七ミリ
最も深い海溝は〇・九ミリ

人間は十万倍の顕微鏡でやっと見られる大きさ
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sun概要

絵本。直径100cmの地球を考えることで、天体の大きさと空間スケール、そして地球上の環境の様子が実感できる。

sun読むきっかけ&目的&感想

新聞コラムで引用されていたのを読んで、面白そうだったので借りてみた。

さくら好み ★★★☆☆

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2012年2月 5日 (日)

263 『スティーブ・ジョブズ Ⅰ、Ⅱ』 ウォルター・アイザックソン 初版2011年

見えないところもすべて美しく仕上げる
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pc原題

Steve Jobs (2011.10.24 /アメリカ)

pc概要

取材嫌いで有名なスティーブ・ジョブズが唯一全面協力した、本人公認の決定版評伝。アップル創設の経緯から、iPhone iPadの誕生秘話、そして引退まで、スティーブ・ジョブズ自身がすべてを明らかに。本人が取材に全面協力したからこそ書けた、唯一無二の記録。約3年にわたり、のべ数十時間にもおよぶ徹底した本人や家族へのインタビュー。未公開の家族写真なども世界初公開。

pc読むきっかけ&目的&感想

スティーブ・ジョブズが亡くなってから一月経たない間に発売され、昨年かなり話題になった本なので遅ればせながら読んでみた。

『カリフォルニアのばあさんブログ』の2011年10月18日 スティーブジョッブスの事 ミーハー的ですみません、TBSラジオ『キラ☆キラ』の町山さんのコラ☆コラ(2011.10.21)で彼自身に興味を持った。ニュースでも盛んに取り上げられていたし、テレビやラジオで特集番組が組まれたりもした。実際はどんな人だったんだろうか?

さくら好み ★★★☆☆

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2012年1月15日 (日)

257~260 備忘録「日常の脈絡」

一事が万事!!
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257 電化製品列伝(2008)

伝自らの作品を「長嶋家電文学」と称す著者が、現代文学で描かれる電化製品を熱く語り尽くす!こんな読み方があったのか!と、思わず目からウロコが落ちる書評(+映画評)18篇を収録。テレビにアイロン、加湿器、炊飯ジャーから電気シェーバーまで…「オール電化」な“異色”書評&エッセイ集。

258 作家の胃袋(2010)

子どものころの食の記憶、残っていますか?美味しいと感じる、料理の一品は何ですか?人には、それぞれの胃袋が感じる辛酸甘渋の人生があります。胃袋を通して語る、人生物語。

259 文学的商品学(2004)

商品情報を読むように、小説を読んでみよう。文学の面白さはストーリーや 登場人物の魅力だけではない。作品に登場するモノやその描写を見ていくと、 思いもかけなかった読み方ができることに気づくだろう。ファッション,風 俗,ホテル,バンド,食べ物,そして「貧乏」。9つのテーマをめぐって, 村上春樹から渡辺淳一まで読みくらべる,痛快無比の文芸評論。

260 物は言いよう(2004)

『噂の眞相』の連載に大幅に加筆して単行本化。笑いながら自然に身につくフェミ感覚。女性相手に「語るに落ちる」のが怖い人も、セクハラ発言にうんざりしている人も必読です。個々の事例(発言・言説)は1999年から2004年までの、主として新聞、雑誌、書籍の中から採られている。

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2011年12月19日 (月)

254,255 備忘録 「日本の農業」

日本の農業はどんな枠組みの中で行われているのか?
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254 『日本は世界5位の農業大国 大嘘だらけの食料自給率』 浅川芳裕 初版2010年

農水省と政府が掲げる食料自給率向上政策がいかに無意味か、農家にも国民にも害を与える愚策であるかを論証。日本農業の実力、農業界が直面する本当の課題を提示し、さらなる発展を遂げるためにすべきことや方向性を提案する。

255 『日本の食と農 危機の本質』 神門善久 初版2006年

食の安全・安心、都市と農村の交流、企業の農業参入、農村環境保護といったスローガンを声高に唱えながら、日本人は自身の食生活には驚くほど無頓着、なおかつ優良農地の転用・人為的損壊にも無関心。なぜ日本人は病理的矛盾から目をそむけるのか。真の処方箋は何か。斬新な角度から食と農を語る新しい現代史です。2006年のサントリー学芸賞(政治経済部門)を受賞。

riceball読むきっかけ&目的&感想

TPPに参加すると農業その中でもお米が打撃を受けるといってJAを中心とした反対が・・・云々といったニュースを聞くようになり、日本の農業がどんな枠組みの中で生産をしているか知りたくなったので読んでみた。

さくら好み ★★★☆☆

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2011年12月18日 (日)

253 『落語進化論』 立川志らく 初版2011年

「江戸の風」を吹かせること
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bottle概要

「落語ブーム」後に残るのはどんな落語家なのか? 声質、語りの速度、所作といった身体論から、「品川心中」「死神」などの新たな落ちの創造に至るまでを、全身落語家・立川志らくが熱く語る。

bottle読むきっかけ&目的&感想

立川談春と立川志らくのチケットはなかなか取れない、らしい。談春のエッセイ『赤めだか』に登場した志らくも面白そうな人物だった。で、読んでみることにした。

さくら好み ★★★☆☆

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2011年9月 4日 (日)

245 『ワンダフル・ライフ ―バージェス頁岩と生物進化の物語』 スティーヴン・ジェイ・グールド 初版1993年

神が宿るのは細部であって
純然たる一般性という領域ではない

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search概要

1909年、カナダで5億年前の不思議な化石小動物群が発見された。当初、節足動物と思われたその奇妙奇天烈、妙ちくりんな生きものたちはしかし、既存の分類体系のどこにも収まらず、しかもわれわれが抱く生物進化観に全面的な見直しを迫るものだった…100点以上の珍しい図版を駆使して化石発見と解釈にまつわる緊迫のドラマを再現し、歴史の偶発性と生命の素晴らしさを謳いあげる、進化生物学の旗手グールドの代表作。

search読むきっかけ&目的&感想

生物進化に関連した面白そうな本がないかなぁ、と探して見つけた本。

さくら好み ★★★☆☆

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