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2010年9月10日 (金)

231~235 備忘録 「身体が動く仕組み」

心身は一体
自分の身体を健康に保つことは
自分の心を健康に保つことにつながる

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ジョギング中の朝焼け

231 『自宅でできる やさしい筋力トレーニング』 水戸川剛・監修 初版2001年

<概要> 日常生活に無理なく取り入れられる筋力トレーニングを、写真やイラストとともに紹介。自分のカラダを知ることについてや、家事をしながらできるエクササイズ、食事等を収録。ジムに行かなくてもしっかりボディ改造!

232 『スポーツ選手なら知っておきたい「からだ」のこと』 小田伸午 初版2005年

<概要> スポーツは、筋力・筋肉が全てではない!骨や筋肉、関節の成り立ちを知り、二軸動作・常歩の合理的なからだの動かし方をマスターすることがいかに重要か。イチロー選手、クレメンス投手、和田投手、末続選手なども例にして、これまでのスポーツ科学の常識を問う。

233 『基礎から学ぶ! スポーツ栄養学』 鈴木志保子 初版2008年

<概要> 進化するカラダは、何をどう食べるかで決まる!パフォーマンス向上に欠かせないスポーツ栄養学の基礎知識を、指導経験豊富な著者が完全網羅。スポーツ愛好者はもちろん、トップアスリートまで満足できるスポーツ栄養学の決定版。

234 『仕事メシ入門』 鈴木志保子 初版2009年

いい仕事をしたい、20代の身体をキープしたい、長く健康でいたい人へ。デキる男は食事をおろそかにしないもの。体力もやる気も集中力も、持続するには食 べ方次第。昼にラーメン? 夜に焼肉? それでホントに大丈夫? 管理栄養士として活躍する著者が、食への意識をタイプ別にし、各々におすすめの食ルールを提案する。

235 『筋肉博士石井直方の筋肉まるわかり大事典 Vol.2』 初版2007年

<概要> スポーツ&筋トレの「?」を「!」に。筋肉の仕組み、効果的トレーニング法、コンディショニング、栄養・・・あらゆる疑問がすべて解決する101講義。

foot読むきっかけ&目的&感想

ジョギングを始めて二ヶ月、走るのって全身運動だなぁ、早く走るためには筋力が必要なんだなぁ、という当たり前の事を身を持って感じる様になってきたので、自宅で筋トレをしてみる気になった。で、それらしいビギナー向け本を読んでみた。

身体を動かす筋肉やエネルギーの仕組みについても、もう少し知りたくなったので、それらしい簡単な本を読んでみた。

さくら好み ★★★★

まずは、腹筋の筋トレと腿のストレッチを意識して、先週から始めてみた。半年後には腹筋割れちゃうかもね。

foot覚書

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◆超回復

ウエイトトレーニングをすると、なぜ筋肉が大きくなるのだろうか。

トレーニングをすることにより、筋肉は刺激を受ける。この刺激、実は筋細胞(筋原繊維)を破壊しているのだ。トレーニングをすると筋肉が破壊されてしまうのなら、筋肉は大きくなるどころか逆にやせ細ってしまうではないか。と、思いがちだが、素晴らしいことに筋肉には、回復機能が備わっている。つまり、筋肉は一度刺激を受けて、筋原繊維が破壊されると、次にまた同じような刺激を受けても破壊されないようにと、次の刺激に備えてパワーアップする。これにより、筋肉が大きくなるわけだ。といっても、筋繊維の数は先天的に決まっている。そのなかに含まれている筋原繊維の数が増えることにより、筋繊維が太くなり、筋肉モリモリになるというわけだ。

このように筋肉が回復し、パワーアップする機能のことを「超回復」という。超回復は、トレーニング後一定の期間筋肉を休ませることにより生じる。そして、この超回復期にトレーニングすることにより、1回目より2回目、2回目より3回目、というように徐々に筋肉がパワーアップしていく。したがって、効果的にトレーニングをするためには、超回復の時期を知り、そのときにトレーニングすることが必要となる。超回復期を過ぎてからトレーニングしても効果は低いし、反対に超回復期の前にガンガントレーニングをすると、筋肉は十分回復できずに破壊されるばかり。どんなに一生懸命トレーニングしても苦しいだけで、筋力が低下することにもなりかねない。

◆筋肉痛が消えた翌日が超回復期

では、その超回復期をどうしたら知ることができるのだろうか。これが、なかなか難しい。トレーニングの量によっても異なるし、性別や年齢によっても違う。また、普段からトレーニングをしていた人と、急にトレーニングをした人とでは異なるからだ。

一般に、トレーニングをして筋肉痛があるうちはまだ早い。また、普通にしているときは筋肉痛がなくても、ちょっとストレッチをすると痛みが走るような場合もダメ。もう少し待とう。筋肉痛が完全に消えた、その翌日が超回復期だ。ただし、これまでまったく運動をしていなかった人が、いきなり山登りをして筋肉痛になった、などというような場合はちょっと違う。このようなときは、逆に軽い運動をしたほうが早く痛みがとれる。

個人差はあるが、この本で紹介しているようなビギナー向けのトレーニングなら、だいたい48~72時間後に超回復期がくると考えていいだろう。

たとえば、一度に全身のトレーニングをした人は、中一日あけて、つまり一日おきにトレーニングしよう。上半身と下半身を別の日にトレーニングした人は、交互にトレーニングすればちょうどいいタイミングだ。

つまり、ビギナーは週1回くらいのトレーニングでは意味がない、ということだ。

◆腹筋を鍛える

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◆人間の身体を支える水の3つの働き

人間の身体の50~60%は、水が占めている。ここでいう「水」とは、細胞内液と細胞外液から構成される体液を指す。

水は体内で主に3つの働きをする。一つ目は溶解作用(体内では物質を水に溶かすことで、化学反応を起こす)。二つ目は、老廃物の排泄や栄養物質の運搬などの運搬作用。そして三つ目は体温保持である。水は比熱が大きいため、気温や室温が低下しても体温はすぐに低下しない。このように、体液の働きによって、人間はある程度の体温が維持されるようになっているのだ。

一方、体温が高くなると発汗して気化熱を奪い、体温を下げる。しかし、こうした働きをする水が身体から失われると脱水症状となり、逆に水分が多すぎると浮腫となる。

成人が一日中、安静の状態で摂取する水分量は2500ml。また、一日に排泄する水分量も2500mlである。

食物1000ml 飲水1200ml 代謝水300ml /摂取量合計2500ml
尿1300ml 大便200ml 不感蒸泄1000ml /排泄量合計2500ml

身体は食事のほかに、体内で栄養素が燃焼することによって得られる代謝水で、水分を摂取している。

排泄には主に尿や大便があるが、そのほかに肺から呼吸する際に水蒸気として排泄したり、皮膚から汗として排泄したりする。これらを不感蒸泄という。

◆熱中症の病型

熱射病: 発汗による脱水、循環血液の減少に続き、皮膚血管が収縮し、発生した熱が体表面から放熱することができず体温上昇が急速に進行し、脳にある体温調節中枢に障害が及ぶ。症状は、40℃を上回る体温、意識障害、めまい、ショック状態、吐き気などがある。適切な処置がなされない場合、多臓器不全を起こし、死亡することもある。

熱疲労: 発汗が顕著であり、脱水と塩分不足により起こる。症状は、全身倦怠感、脱力感、頭痛、めまい、吐き気などがあり、血圧低下、頻脈、皮膚の蒼白がある。

熱けいれん: 大量の発汗にともなった塩分の喪失によって起こる。運動時に多量の汗をかき、給水に電解質を含まない水分のみを大量に補給した際に起こりやすい。症状は、筋肉の興奮性が亢進し、四肢や腹筋などに痛みをともなうけいれんを生じる。また、腹痛や嘔吐も見られることがある。

熱失神: 運動終了後に発生することが多く、運動を急にやめることにより静脈還流の低下が生じ、一過性に脳貧血による立ちくらみが起こる。また、長時間、直射日光の下での発汗による脱水と末梢血管の拡張が起こり、相対的に全身への循環血液量が減少する。症状は、頻脈、頻回の呼吸、皮膚の蒼白、唇のしびれ、めまいや失神が起こる。

◆運動時の水分補給の方法

運動時の水分補給の目安は、エネルギー消費量1000kcalあたり1.5~2.0リットル。しかし、運動時のエネルギー消費量を測定するのは難しいので、運動開始20~40分前に250~500mlほど水分摂取する。

運動中は、コップ1杯の水分を15分おき、つまり1時間に4回、合計500~1000mlを補給するようにする。もちろん、運動の継続時間や強度、気象条件によって量とタイミングを調整することが必須だ。体温の上昇を抑える意味でも、冷たい飲み物がよい。

◆チェックは練習後の尿で

運動時の水分摂取量が適切かどうかは、練習後の尿でチェックできる。練習後、1時間ほどで尿意を感じ、色の薄い尿をある程度排尿すれば、練習中の水分補給は成功といえる。逆に、2時間以上の練習中に排尿がなく、食後しばらくたってから排尿する場合や、練習後の尿の色が濃く、量が少ない場合は、練習前と練習中(または練習後)の水分摂取量が少ないといえる。

◆自分で作るスポーツドリンク

水1Lに塩8g、砂糖40~50g、レモン少々で「マイドリンク」の完成。濃度が体液より薄くなるよう、塩分は0.9%以下、糖質を3~6%に設定するのがポイントだ。風味づけにレモン汁を加えるとクエン酸も補給できる。

◆女性アスリートに疲労骨折が多いわけ

女性は運動期間が長いほど骨量が多くなるといわれている。しかし陸上長距離の女性アスリートは、大学時代に疲労骨折を繰り返す人が多い。

大学に入って疲労骨折を繰り返す女性選手には、「高校時代はそんなことなかった」と言う人が多い。原因として、運動性無月経による女性ホルモンの減少が考えられる。無月経が続くと、女性ホルモンのエストロゲンが減少するため、骨密度が低下するのだ。

Img 体脂肪率が低いと月経異常を起こす率も高くなる。体脂肪率の低さが記録や結果に影響する競技の強豪チームでは、女子選手が月経異常を起こしているケースが多い。

高校時代に全国大会レベルに達した陸上長距離選手のなかには、月経不順や無月経の状態であったり、18~20歳になっても初潮がなかったりする選手も少なくない。こうした無月経による女性ホルモンの減少が疲労骨折を招くわけだが、大学時代に頻繁に骨折するのはなぜか。

高校時代までは、生まれてから中学時代にかけて蓄えた骨量がある。しかし、高校時代に使い果たしてもなお、激しい運動と食事制限をすることで、大学生になる頃には身体が耐えられなくなるのだ。

無月経による女性ホルモンの減少を改善するためには、大量のホルモンを投与し月経を起こすことが必要になるが、この治療を行うと体重や体脂肪も激増する。治療を受ける際は、この副作用を考慮したうえで治療を行える医師を探していくことになる。

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◆筋肉が疲れると食欲が落ちる

疲れていると、なんだか食欲がなくなる・・・・・。そう感じたことはありませんか? その疲れは、もしかしたら、「身体の中」の疲れかもしれません。私はよく、スポーツ選手にこう言います。「筋肉が疲れているときは、内臓も疲れている」。

なぜ筋肉が疲れていると、内臓も疲れるのでしょうか。ポイントは肝臓です。肝臓は、成人で1200グラムもある大きな臓器だけあって、私たちの身体の中で大きな役割を果たしています。食事をして体内に吸収された栄養素のほとんどは肝臓に送られ、そこで処理されます。処理の中には、アルコールの解毒も含まれます。

それだけではありません。糖や脂質、タンパク質、ビタミン、ホルモンなどの重要な代謝も肝臓の仕事です。そのうえ、胃腸にある食塊を消化・吸収するエネルギー、体温を維持するエネルギー、見たり聞いたりするための活動に使うエネルギーなど、生きるうえで必要なエネルギーの源を肝臓が供給しているのです。そう、肝臓はものすごく働き者なのです。

肝臓は、一日中、吸収された栄養素の処理だけでなく、血糖値の維持なども行っています。つまり、運動をすることは、肝臓に余分な仕事をさせることなので、当然肝臓は疲労してしまいます。

食事をすることは、内蔵を使うことになります。すると、内臓は疲れます。運動によって、ただでさえ疲れているときに食べてしまうと、余計に疲れる、というのでしょう。つまり、疲れているときに食べられないのは、「これ以上疲れたくない!」という身体のサインだと考えられます。

しかし、人間は食べずにいられませんから、肝臓の負担を減らす食生活にシフトするのがいいでしょう。筋肉が疲れているときは、消化に時間のかかる食べ物や調理法を控えることが基本です。

◆食べ物が排便されるまで

Img_0001_3 大腸は盲腸、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸、直腸で構成されており、未消化物の処理と排泄が主な仕事です。

まず、大腸前半部では、小腸の回腸から送られてきた粥状になった食べ物の塊が盲腸に運ばれます。そして、上行結腸から横行結腸の上部で、便として適度な柔らかさになるまで1日で1~2リットルの水分を吸収します。水分以外にもナトリウムや他のミネラルも吸収し、さらに大腸内にいる腸内常在菌によって合成された、いくつかのビタミン類も吸収します。

大腸後半部では、形成された便がS状結腸で留まっていきます。そして、ある程度の重さになったときに便意が起こり、便意にOKサインを出すと便は直腸から肛門へと移動して排便されます。

個人差や食べたものの種類によって大きく変動しますが、食べたものが盲腸に到達するまでは約5時間かかり、そこから直腸に到達するまで24時間かかります。下痢の場合、水分を吸収している途中で短時間に出ていくことになります。

ところで「胃―大腸反射」を知っていますか? 胃の中に食べ物が入ってくると、大腸の蠕動運動が促進されて大腸内にある便のもとを大きく移動させ(大蠕動)、便意をもよおして排便を起こします。朝食を摂ると便意が起こるのは、「胃―大腸反射」によるものです。

食後、1時間以内に運動すると、消化・吸収機能がうまくいかず、下痢を起こすことがあります。食べてすぐの運動は、消化・吸収機能にとって大きな負担をかけることになるのです。そうした下痢の経験がある人は、食事をしてから運動をするまで、2時間ほど空けるようにしましょう。

◆朝食を抜くと、午前中やる気が出ない

午前中、やる気が出ないのはなぜでしょうか。その理由としては、寝不足や二日酔い、目覚め方の悪さなどが考えられますが、忘れてならないのが「朝食抜き」です。

朝食には、単に「空腹を満たす」だけにとどまらず、身体にとってもっと大きな意味があるのを知っていましたか? 朝食を摂ることで得られる効果は、主に3つあります。

Img_0002_3 まず、朝食は「エネルギー補給」をしてくれるということ。私たちの身体は、ただ眠るだけでもエネルギーを消費します。睡眠中のエネルギー量は基礎代謝量と等しく、標準的な体形(体重60キログラム)の成人なら、睡眠1時間当たり約55キロカロリーを消費します。

つまり、8時間眠れば、約440キロカロリーのエネルギーを消費しているのです。さらに、睡眠中に新陳代謝も行われているため、朝の身体は、エネルギーやエネルギーの生産に必要なエネルギーが不足した状態。だからこそ、午前中に使うエネルギーや栄養素を朝食で補充する必要があるのです。

また、朝食を摂ると、便秘を予防できます。胃の中に食べ物が入ってくると、その信号を受けて大腸が蠕動運動を起こし、便をS状結腸から直腸へ送り出します。つまり、朝食をとることにより、排便のリズムが作られます。言い換えれば、朝食を抜くと生活のリズムが乱れ、便秘になることもあるということです。

そして何より、朝食を摂ると体温が上昇します。というのも、口腔から食道、胃、小腸、大腸、肛門までを含む消化管は、筋肉でできており、動くことで熱が出るのです。この、消化管の筋肉運動で得られた熱を利用して、身体は寝ている間に低下した体温を上昇させ、活動するための準備を整えます。

体温は朝食後に上がり始め、最高値になるのは昼間。朝食を摂ると、午前中ずっと、体温が上昇した活動できる状態を維持できるのです。一方、朝食を抜くとどうでしょうか。通勤時の歩行から得られる熱で一時的に体温は上昇しますが、それを維持するエネルギーや栄養素が不足しているため、昼まで体温を維持できず、活動できない、したくない状態となります。

午前中から頭がスッキリした状態で仕事をしたいなら、朝食をしっかり摂ることが重要なのです。しかし、朝食をしっかり、そしておいしく食べるためには、前日の夕食の内容や時間も考慮する必要があります。

メニューに油や肉などを使った料理が多かったり、夕食の時間が遅かったり、量が多かったりすると、朝食までに消化が間に合わないことも。すると、食欲がわかず、あまり食べられない、ということにもなりがちです。

反対に、夕食の時間が早く、量が適切で、消化のいい料理が多いと、目覚めたときに胃腸がスッキリしており、朝食をおいしく食べられます。朝食をしっかり摂ることを意識すれば、生活リズムと身体のリズムが整い、朝から充実した時間が過ごせるはずです。

◆朝食で絶対に摂りたい栄養素は糖質とタンパク質

朝食で絶対に摂りたい栄養素は糖質とタンパク質です。では、なぜ糖質とタンパク質なのでしょう。体内での糖質とは主にブドウ糖のこと。これが、いい仕事をするうえで欠かせないのです。

私たちは、食べたものを身体の中で消化・吸収します。そのうち、エネルギー源となるのは、三大栄養素といわれる糖質、脂質、タンパク質の3つ。私たちの身体は、これらの栄養素から生産したエネルギーを利用して、身体の機能を維持したり、歩いたり、動いたりしています。

このように、身体の中でエネルギーを作るとき、中心となるのが糖質(ブドウ糖)です。エネルギー源として使われやすい糖質は、体内では1グラム当たり4キロカロリーのエネルギー源となります。糖質を体内に蓄えるには、グリコーゲンとして筋肉と肝臓に貯蔵することになりますが、350グラム程度と、そう多くはありません。

脳を働かせるエネルギー源は、ブドウ糖だけです。にもかかわらず、筋肉の筋肉のグリコーゲンはブドウ糖として血液中に放出されず、そのため血糖値の維持のためにに使える肝臓のグリコーゲンはすぐに枯渇してしまいます。

よって、朝食を抜くと、午前中に血糖値が上がらず、身体の司令塔である脳のエネルギー源が不足してしまいます。つまり、朝食抜きは、自分で自分を「仕事がしづらいモード」にしてしまうことになるのです。

言い換えれば、糖質をしっかり摂るということは、「仕事モード」に切り替えやすい、ということ。「いつもなんとなく午前中はやる気が出ない」という人は、ブドウ糖が豊富な穀類を抜いていませんか? ごはんやパンを食べないと、脳だけでなく、身体全体のエネルギーが足りなくなり、糖質以外の栄養素も不足しがちになるので注意しましょう。

タンパク質も、糖質と並んで摂ってほしい栄養素です。というのも、私たちの身体は、食べものを摂ることで生じる熱を使って、体温を上昇させ、身体のスイッチをオンにするからです。 (*寝ている間は、体温は低く保たれ、脈拍も安静時より減少します。そうした「眠っている」状態から身体を目覚めさせ、活動するための準備を整えるには、安静の状態まで体温を上昇させることが必要です。)

このとき、何を食べても同じように熱が生じるわけではなく、食事に含まれるタンパク質の比率が高いほど、生じる熱が高くなります。そのため、朝の身体には、糖質とともに、タンパク質が求められるというわけなのです。

時間のない朝におすすめなのが、パンなどの糖質に、買うだけ、食べるだけでタンパク質を補給できるヨーグルトをプラスするのがおすすめなのです。特にヨーグルトには発酵食品としてこ効果も期待できる点も見逃せません。

糖質+タンパク質をクリアしたら、より「バランスのいい食事」を目指すといいでしょう。手軽にバランスをとりたいなら、豊富なビタミンと朝に欲しい糖が摂れる果物を食べるのが近道。野菜ジュースをプラスするのもおすすめです。

◆「間食=おやつ」ではない

いつもハードワークで頑張っているあなた。お疲れ様です。仕事をしていれば、当然お腹は空くもの。そんなときの強い味方が間食ですが、「間食=おやつ」ではない、ということを覚えておいてください。

間食とは、食事と食事の間が6時間以上空くときに摂る捕食のこと(睡眠時を除く)。脳のエネルギー源となる糖質を中心に摂るのがポイントです。つまり、穀類でできた食品、具体的にはおにぎりやパンを食べること。

では、どのくらい食べるか。大切なのは、間食を摂っても、1日に摂取するエネルギー総量は変えないこと。

間食は、食事の一部分なので、食べるもののエネルギーや質にもこだわって、ふだんの食事に置き換えられるものを選ぶようにしましょう。たとえば、「菓子パンは菓子であって、パンではない(砂糖や油を大量に含む)」から、食事と置き換えられず、間食には向きません。

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◆「ランナーズ・ハイ」と「筋トレ・ハイ」

エアロビックな運動の場合は「ランナーズ・ハイ」と言って、体の中にβエンドルフィンというモルヒネ様物質(脳内モルフィン)が分泌されるため、ある段階を過ぎると気持ち良くなるということが分かっています。これは体にとっては防御反応のようなもの。脳内で「苦しい、もう限界だ」と感じると、多少でもやわらげてやろうということで、麻酔薬のような物質が出るのです。

ですから、それなりの常習性があるというか、脳内がこの状態にならないと気が済まなくなるということはあると思います。

でも、同じように「筋トレ・ハイ」があるかどうかは、よくわかっていません。ただ、筋トレ後に爽快感が生まれることは確かにある。運動すると、筋肉から「マイオカイン」という物質が出てきます。それが体の中の様々な組織や器官に影響を与えるのではないかという説も出てきています。

また、筋トレはエアロビックに比べて、短時間に交感神経を活性化させ、終わった後も短時間でその働きが落ちる傾向があります。体にとっては、運動の強弱の落差が心地良く、常習性と似たような効果をもたらすかもいれません。

◆足の裏の筋肉

Img_4 足の裏の筋肉は、足の指を動かす短母趾屈筋や母趾外転筋、虫様筋など、手のひらと同様にたくさんのパーツで構成されています。手のひらは虫様筋と指の指の屈筋群によってお椀型をつくるようにすぼめることができますが、足の裏も同じ。足の屈筋群と虫様筋によってアーチをつくります。

柔道家が畳を踏みしめる。お相撲さんが場外へ出されまいと踏ん張る。ランナーが力強くフィールドを蹴る。これらの動作には、足の裏のアーチが欠かせません。

よく、足の裏の筋肉を鍛えたら足が速くなるかという質問を受けますが、これに関する研究は残念ながらありません。ただ、足の裏のアーチが落ちている人は、走る時のパフォーマンスが悪かったり、疲れやすいという報告はあります。

足の裏のアーチをしっかり保つには、やはり指の屈筋群をよく鍛えておくべきです。たとえば、タオルを足の指で手繰り寄せるような運動は、手軽な上に一番効果があります。手足の指は、胸や背中と違って持久能力が高い筋肉。軽い負荷でたくさん動かすことで、総合的な能力が高まると考えられています。ですから、負荷はあまり気にせず、むしろ数多く力を発揮することを心がけましょう。

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◆発汗とトレーニング効果

汗の出る量とトレーニング効果の直接的な関係は、基本的にはないと思います。汗をかくというのは、あくまでも体を冷やすための自然反応、無理やり発汗させたからといって、トレーニング効果が上がるわけではありません。

“錯覚”や“誤解”について考えていくことにしましょう。まず、「汗をかけば痩せる」という考え方について。暑い中でサウナスーツを着てジョギングすると、なんだか痩せたような気がするという方も多いでしょう。これもある種の錯覚です。確かに水分は減りますが、体内の水分量は60%プラスマイナス4%に保たれていますので、すぐ元に戻ってしまいます。

それから「脂肪の多い人ほど汗をかきやすい」ということも、よく言われますよね。これも疑問符がつきそうです。というのも、脂肪が多い・少ないの問題以前に、まず体の大きな人は汗をかきやすいんです。体の大きな人は、体重あたりの表面積が小さい。対して、体重が少ない人ほど表面積は大きい。つまり、体の大きい人ほど「蓄熱」と言って、体に熱がたまりやすく、外に逃げにくいわけです。余分に汗をかいて体の表面を冷やさないと体温が下がらないので、体の大きい人ほど汗をかくことになるます。

力強くてムキムキな人がよく汗をかいているので、きっと汗をかくとトレーニング効果があるのだろうと思いがちですが、むしろ逆。筋肉がついて体が大きくなると、結果的に汗をかくことで体を冷やさないといけなくなるのです。

◆筋トレはストレス解消になる

筋肉の収縮という点から言うと、筋トレがストレス解消になる可能性は十分あると思います。筋肉は、強く活動した後で、より弛緩するという特性を持っています。この特性を活かしたリラックス方法のひとつが「全身的筋弛緩法」。仰向けに寝た状態で、足の先から頭の先までの筋肉に、順番にギュッと力を入れ、直後にゆるめる。すると全身の筋の緊張がほぐれるというやり方です。筋トレも大きな力を短時間で発揮させる運動ですから、トレーニング後に全身が弛緩して、リラックスするという効果もあると思います。

また筋力トレーニングの最中は交感神経が活性化されます。筋力を出すことで交感神経がハイの状態になるわけですが、運動後はスーッと活性が落ちる。体が急激に休息モードになるので、気分が良くなってリラックスするという効果もあると思います。

最近は、自律神経系のストレスに悩んでいる人も多いですね。自律神経は、副交感神経と交感神経のバランスが取れて初めて働いてくれるもの。私たちの心と体にとっては、両方の活性が落ちることが一番の問題です。交感神経が高くなったり低くなったりする振動が、安定してつくられていることが大切なのです。私たちが本来持っている自律神経のリズムを維持するためにも、定期的な運動をしたほうがいい。

とくに筋トレは、交感神経がひじょうに活性化されるので、より短い時間で自律神経の働きが高まると思います。仕事のしすぎでストレスがたまっているなと感じたら、心地良い疲れを感じる程度の筋トレからはじめてみてはいかがでしょうか。

◆満腹時・空腹時のトレーニング

トレーニングをするなら、満腹でも、空腹すぎてもダメ。十分に動けるだけのエネルギーが体に蓄えられていて、なおかつ胃や腸に物がたくさんありすぎない状態がベストです。

ただし、脂肪の燃焼度に関しては、満腹時と空腹時で優劣をつけることはできます。運動中に脂肪がどれがらい燃えるかという実験をして比べてみたところ、満腹時より空腹時のほうが、脂肪の代謝が増えたという報告があります。効果的に脂肪を燃やしたいなら、どちらかというと空腹時のほうがトレーニングには向いている。ただ、脂肪が十分にない状態で無理して激しい運動をすると、脂肪だけでは足りなくなって、やはり燃料として筋肉を切り崩していくことになります。

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ジョギング中の風景 新旧プラネタリウム

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コメント

さくらさんの備忘録、とっても参考になった♪
nono1は、最近腹筋運動の効果でおなかの筋肉が
シャキーン!となってきた感じかしてる~ (^^/

投稿: nono1 | 2010年9月10日 (金) 06時19分

腹筋シャキーンshineshineshine
私も目指すぞ! ^^

投稿: さくらスイッチ | 2010年9月10日 (金) 20時58分

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