129,130『シャネル ザ・ファッション』 初版1980年、『シャネルの生涯とその時代』 初版1981年 エドモンド・シャルル・ルー
そのときまではあまりに地味すぎて
使えないと思われていたこれらの諸要素を持つモード
つまり
労働や仕事や活動のための服装だけを
彼女は引き受けた
彼女の創造行為は破壊行為だった
彼女は仰々しさにひそむ息苦しさを拒んだのだった
原題
129: L'Irrégulière ou mon itinéraire Chanel (1974)
130: Le temps Chanel
概要
129『シャネル ザ・ファッション』 本書以前にも、シャネルの伝記は数多く出ています。マルセル・ヘードリッヒの『ココ・シャネルの秘密』、ジャン・ポーラン『シャネル=獅子座の女』などは邦訳もあります。しかし、こうした既刊のシャネルの伝記すべてを凌駕して、ガブリエル・シャネルの真実に、ぎりぎりのところまで迫ろうとしたのが本書と言われています。
130『シャネルの生涯とその時代』 ココ・シャネルが本書の中心人物であるが、その揺れ動く時代も重要な役割を担っている。そして彼女が仕事を通して得た幾多の友情やライバル、または恋の相手は素晴らしい人物たちで、単なる端役を演じている訳ではない。一つの時代、いや幾つもの時代が、二百枚あまりの写真で甦ってくる。その大部分は未発表のものであり、エドモンド・シャルル・ルーによって集められ、写真入りのエッセイとなった。
読むきっかけ&目的&感想
併読する何冊かのシャネル関連本にこの2冊を選んだのは、両書共に作者が映画『ココ・アヴァン・シャネル』の原作者エドモンド・シャルル・ルーだからだ。それに一冊は、当時のモノクロ写真の大型本というのにも惹かれた。
さくら好み ★★★★☆
ドキュメンタリータッチの伝記小説『ザ・ファッション』を読みながら、ときどき解説付きモノクロ写真集『シャネルの生涯とその時代』を眺める、というのを繰り返した。(写真集は他のシャネル伝記本を読むときにも眺めた。)
孤児で虚言癖があり二つの大戦を過ごしたシャネルの伝記小説を、これほどまでに事細かく書き上げたのは、凄い!としかいいようがない。それに、文字だけではリアルに感じられないことも、写真一枚があるだけでぐっとリアルに感じられた。今まで頭の中に乱雑に詰め込んだココ・シャネルの虚実を反芻し、整理し、空白を埋めるのに役立った。
風俗を含む時代背景が書かれているのでそれだけでも興味深かったし、ココ・シャネルの伝記という点を差し引いた単なる物語としてもとても面白かった。
覚書
◆ココ・シャネル年譜
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*(PDFファイルリンク)
著者
フランスの外交官の家に生まれ、少女時代は大部分をイタリアで過ごす。父はヴァチカン公国におけるフランス大使であった。
第二次世界大戦中は看護婦、そして抵抗の士となり、のちに『エル』の編集者としてジャーナリズムの世界にデビュー。やがて『ヴォーグ』の編集長を12年間務めた。
1983年9月13日、アカデミー・ゴングールの会員に推挙される。『忘却のパレルモ』は1966年のゴンクール賞をえた。
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- 『フレグランス―クレオパトラからシャネルまでの香りの物語』 エドウィン・T. モリス 初版1992年
- 『ココ・シャネルの秘密』 マルセル・ヘードリッヒ 初版1987年
- 『孤独のシャネル ファッション界の女王の生涯』 クロード・バイヤン 初版1973年
- 『ナチ占領下のパリ』 長谷川公昭 初版1986年
- 『CHANEL カンボン通りのシャネル』 リレー・マルカン 初版1991年
*関連本を読む前に見た映画↓
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