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2009年9月13日 (日)

116『江戸のセンス―職人の遊び心と洒落心』 荒井修・いとうせいこう 初版2009年

扇子の「文扇堂」4代目・荒井修さんのインタビュー録

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maple概要

扇子職人の浅草文扇堂主人が語り尽くす、江戸職人、庶民のセンス、発想、そして粋のスピリット。江戸の職人は円周率も知らないのに、なぜ文様を描けたの か。「見立て」「のぞき」、そして江戸流の「粋」とは。江戸と京都の職人の違い。江戸庶民の通な遊び。江戸のデザインの特徴等々、江戸職人、庶民文化の生 き証人とも言うべき荒井修の膨大な知識を、案内人いとうせいこうがとことん引き出す。

maple読むきっかけ&目的&感想

江戸時代全体について書いてある『近世庶民文化史 日本文化の原型 別巻』、現代に生きる江戸人について書いてある本書、江戸時代の町人について書いてある『一日江戸人』を併読してみた。

さくら好み ★★★☆☆

三冊を併読したので、全体から個々まで想像できて面白かった。現代と江戸時代が、面で繋がったような気がした。

maple覚書

・「のぞき」―どれだけ描かないか

たとえば月なんかも全体を見せない。そうすると、ものの大きさが表現できる。こういうやりかたを「のぞき」 といいます。絵なんかでも中に全部の柄があるんじゃなくて、その外が想像できるようなのがいいというでしょう。江戸の扇子は、どれだけ描かないで、雰囲気 を感じさせるかということを考える。

山東京伝の『手拭合(たなぐいあわせ)』に出てくる「目くじら(熊野染)」なんかも、手ぬぐい全体が真っ黒のくじらの体なんですよという考え方でしょう。そこの目だけが描かれていることで、くじらの大きさが表現されるんです。いかにも当時の江戸人らしいデザインです。こういう発想を僕らがしていかないと、江戸のデザインってだんだんわからなくなる。

Mekujira

maple著者

荒井修 1948年東京、浅草生まれ。日本大学芸術学部卒業。荒井文扇堂四代目社長。桑名デザイン研究所講師。

荒井修のブログ 舞扇の「文扇堂」 ほぼ日・荒井修さんの浅草

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