062『芸術とスキャンダルの間』 大島一洋 初版2006年
スキャンダルの真相を追究した内容ではなく、メディア公開されている情報をまとめたモノに、著者の感想が記された内容になっている。お目当ての裁判に関する記述(何に対してどういった科学的検証がなされたか)は、あたしが知っている以上のものではなかった。戦後美術事件史という本のコンセプトからして当然だ。
本書には“芸術”絡みのスキャンダルが数多く取り上げられていた。知ってるのもあったけど、殆ど知らないことばかりで事件史としてはそれなりに面白かった。本書と一緒に借りたコミック『ギャラリーフェイク(11)』で題材として扱われていた滝川太郎についての記述もあったしね。^^♪![]()
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覚書
第1部 贋作編
- 天才詐欺師・滝川太郎―なぜ、見抜けなかったのか
- ルグロにだまされた国立西洋美術館―国際的手配師の暗躍
- 謎の佐伯祐三現わる―なぜ突然、大量に出てきたのか
- 永仁の壷という捏造―陶芸界最大のスキャンダル
- 佐野乾山騒動―まっぷたつに分かれた真贋の行方
- 北大路魯山人の怪―素人は手を出すなの教訓
- 三越事件と古代ペルシア秘宝展―業績挽回策が裏目に
- 贋作を擁護した奈良博―ガンダーラ仏をめぐる官民対立
- 棟方志功には、なぜニセモノが多いのか―公になった四つの事件
第2部 盗難・裁判編
- 名画盗難と三億円強奪事件―日仏をまたにかけた国際窃盗グループ
- ロートレックの「マルセル」盗まる―時効の壁にはばまれた解明
- 昭和天皇コラージュ版画問題―右翼にひるんだ美術館
- 模型千円札裁判―ニセ札か芸術か
- パロディに著作権の壁―白川・アマノ裁判のもたらしたもの
コラム
- 芸術選奨取り消し事件
- 盗まれた東大のハニワ
- 月光菩薩首切り事件
- 国立近代美術館襲撃
- 国宝阿修羅像の顔に金箔
- 彫刻の「没後鋳造」とは
- リキテンスタインに六億円
- ドル減らしの高額絵画購入
- 巨大男性像にオムツ事件
- 大原美術館盗難事件
- バス車体の絵に著作権はない?
- 藤田嗣治著作権侵害事件
- 隠された「ダミアン像」
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著者
大島 一洋
1943年岐阜県中津川市生まれ。早稲田大学第一文学部美術専修科卒。大和書房を経て、平凡出版(現・マガジンハウス)に中途入社。『週刊平凡』『平凡パンチ』『ダカーポ』『鳩よ!』などの雑誌および書籍編集にたずさわり定年退職。現在はフリー編集者&ライター。
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