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2008年10月31日 (金)

062『芸術とスキャンダルの間』 大島一洋 初版2006年

戦後の美術スキャンダル

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概要

日本の画壇、美術界には魑魅魍魎が跋扈する。騙す方が悪いのか、贋作をつかまされた方がバカなのか。盗まれた名画の数奇な運命とは?作者、画商、鑑定家の折りなす人間模様は、作品の価値以上に面白すぎる! 戦後美術事件史。

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読むきっかけ&目的&感想

以前読んだ落合莞爾の『天才画家「佐伯祐三」真贋事件の真実』が面白かったので、ネットで関連情報を色々と見ていたら、「開運!なんでも鑑定団」で有名な中島誠之助が出版した本の内容について吉薗明子が起こした裁判についての記述が、本書『芸術とスキャンダルの間』にある事を知り、読んでみる気になった。

さくら好み ★★☆☆☆

スキャンダルの真相を追究した内容ではなく、メディア公開されている情報をまとめたモノに、著者の感想が記された内容になっている。お目当ての裁判に関する記述(何に対してどういった科学的検証がなされたか)は、あたしが知っている以上のものではなかった。戦後美術事件史という本のコンセプトからして当然だ。

本書には“芸術”絡みのスキャンダルが数多く取り上げられていた。知ってるのもあったけど、殆ど知らないことばかりで事件史としてはそれなりに面白かった。本書と一緒に借りたコミック『ギャラリーフェイク(11)』で題材として扱われていた滝川太郎についての記述もあったしね。^^♪

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覚書

第1部  贋作編

  • 天才詐欺師・滝川太郎―なぜ、見抜けなかったのか
  • ルグロにだまされた国立西洋美術館―国際的手配師の暗躍
  • 謎の佐伯祐三現わる―なぜ突然、大量に出てきたのか
  • 永仁の壷という捏造―陶芸界最大のスキャンダル
  • 佐野乾山騒動―まっぷたつに分かれた真贋の行方
  • 北大路魯山人の怪―素人は手を出すなの教訓
  • 三越事件と古代ペルシア秘宝展―業績挽回策が裏目に
  • 贋作を擁護した奈良博―ガンダーラ仏をめぐる官民対立
  • 棟方志功には、なぜニセモノが多いのか―公になった四つの事件

第2部  盗難・裁判編

  • 名画盗難と三億円強奪事件―日仏をまたにかけた国際窃盗グループ
  • ロートレックの「マルセル」盗まる―時効の壁にはばまれた解明
  • 昭和天皇コラージュ版画問題―右翼にひるんだ美術館
  • 模型千円札裁判―ニセ札か芸術か
  • パロディに著作権の壁―白川・アマノ裁判のもたらしたもの

コラム

  • 芸術選奨取り消し事件
  • 盗まれた東大のハニワ
  • 月光菩薩首切り事件
  • 国立近代美術館襲撃
  • 国宝阿修羅像の顔に金箔
  • 彫刻の「没後鋳造」とは
  • リキテンスタインに六億円
  • ドル減らしの高額絵画購入
  • 巨大男性像にオムツ事件
  • 大原美術館盗難事件
  • バス車体の絵に著作権はない?
  • 藤田嗣治著作権侵害事件
  • 隠された「ダミアン像」

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著者

大島 一洋

1943年岐阜県中津川市生まれ。早稲田大学第一文学部美術専修科卒。大和書房を経て、平凡出版(現・マガジンハウス)に中途入社。『週刊平凡』『平凡パンチ』『ダカーポ』『鳩よ!』などの雑誌および書籍編集にたずさわり定年退職。現在はフリー編集者&ライター。

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