『絵画の読み方 増強改訂版』 西岡文彦 初版1999年
絵画はビジュアル言語!
“絵画を読むことの真の快感は
そんな深読みや 裏読みの中にこそある”
視覚的かつ感覚的にメッセージを伝えることを、寓意や物語を描くことより重視したのが近代以降の絵画の最大の特徴―略―。ところが、近代以前の絵画ではそうはいかない。描かれている光景は、私たちにとって未知の世界であり、絵画作品自体が今日と違って、純粋な視覚的楽しみのために描かれていない。それらの大半は、特定の寓意や物語を伝えること、あるいは宗教的な教化の目的のために描かれている。
あたしは絵を見るのが好きなんだけど、西洋の宗教画や歴史画とか、もっと理解出来るといいのになぁ・・・と思って見る事も少なくない。で、何気に図書館の美術関係の本棚を眺めていたら、この本が! ぱらぱら捲ってみると面白そうだし、分りやすそうだったので、借りてみる事にした。
< さくら好み ★★★☆☆ >
“絵を眺める”んじゃなくて、“絵画を読む”とはどういう事なのか、その大枠が分りやすく書いてあって面白かった。“絵を読む”時のとっかかりが理解できた。
映画は時代を反映するけど、絵画も描かれた時代を反映してるんだね。映画は新しい手法だから、その時代背景や意味を連想するのは比較的簡単だけど、古い絵画に至っては容易ではない。でも、それが理解できた時、つまり“絵画が読めた”時、絵を見る事はもっと楽しいものになるんだね。
でもって、絵画はビジュアル言語だ・・・って言葉が印象に残った。原始文字は“絵”だしね。絵は物事を伝えるための手段だったんだよね、つい最近までは。 。。。
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◆16世紀寓意画流行
絵画(文学的興趣+難解な擬人像+アトリビュート)vs鑑賞者(解読する知性) 寓意の百科事典「イコノロギア」
◆ジャンル=画題はどのように成立したのか?
・神話画 ・宗教画 ・歴史画 ・肖像画 ・静物画 ・風景画 ・風俗画
◆技術改革がもたらした変化
クロード=オスカー・モネ『印象 日の出』 チューブ入り絵の具と写真という新技術がもたらした「筆致」の近代化!
◆パラダイムシフト
デュシャン『泉』(なんと便器!^^;) 工業製品であれ自然物であれ、純粋な「オブジェ」として楽しめるような感受性の「自由」を獲得。
◆現実にあり得ない世界なのに写実的!
ダリ 写実主義の幻想絵画 「手作りの天然色写真」
◆音楽のような絵
モンドリアン『赤・青・黄のコンポジション』 絵画が絵画であるための、必要最小限な抽象画面
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西岡文彦
版画家・評論家・多摩美術大学特別講師。
1952年生まれ。 18歳で版画家森義利氏に師事、 日本古来の伝統的版画技法 「合羽刷り(かっぱずり)」 の数少ない後継者となる。
1977年以降、 日本版画協会、 国展で受賞、 海外展で注目を集める。 また、 画業と並行して、 編集者、 デザイナー、 プロデューサーとして出版から映像までの広いジャンルで活躍。 画家の視点と編集者の発想を生かした絵画鑑賞入門のベストセラー 『絵画の読み方』(宝島社) 、 CGによる名画分析 『マルチメディア美術館』(NTT出版) などで美術出版界に新風を巻き起こす。
著書に 『二時間のモナリザ』(河出書房新社)、 『広告の道具箱』(電通)、 『ジャパネスクの見方』 (作品社) の他、 編集書、 プロデュース書は多数。
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