2008年5月13日 (火)

『恋愛の誕生』 水野尚 初版2006年

人の心を一喜一憂させるこの感情こそが「恋愛」であるという見方は

十二世紀のフランスで発明された感受性だと考えられています

20080512

∵∵∵ 概要 ∵∵∵

「恋愛の誕生」とは、恋愛が肉体の次元から精神の次元に焦点を移したことを意味しています。それ以来、現在の二一世紀にいたるまで、世界中の恋愛観はずっとその影響下にあります。

十二世紀のフランス文学から読み解く「恋愛の誕生」。。
 

∵∵∵ 読むきっかけ&目的&感想 ∵∵∵

あたしは「新しい概念を獲得した瞬間」の話が大好きだ。パラダイムシフトが起こり、それまでとは違った世界が現れる・・・って素敵。

たまたま図書館の英米文学の本棚を見ていて、タイトルに惹かれこの本を手に取った。ざっと内容を点検してみても面白そうだったので、借りてみることにした。

さくら好み ★★☆☆☆

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2008年5月12日 (月)

『千年の祈り』 イーユン・リー 第一版2007年

なぜ彼女は中国語で書かずに英語で書くのだろうか

「中国語で書くときは自己検閲して」しまい「書けなかった」

だから英語という「新たに使える言語が見つかり、幸運だと思う」

20080511

○○○ 概要 ○○○

「たがいに会って話すには長い年月の深い祈りがあったのです。ここに私たちがたどりつくために」 ―離婚した娘を案じて中国からやってきた父。父娘のあいだに横たわる語られずにきた秘密と、人生の黄昏にある男女の濁りない情愛を描いた「千年の祈り」。ミス・カサブンランカと呼ばれる独身教師とその玉子売りの母を描いた「市場の約束」。代々宦官を宮廷に送りだしてきた町がそれと知らずに抱きつづけてきた欺瞞を描いた「不滅」。

中国の歴史の大きなうねりのなかで生きる人々の、ままならない歳月。その人生の細部のいあらわれる普遍的真実を、驚くべき技量で掬いとる。北京生まれの新鋭による、各章独占の鮮烈なデビュー短編集。

本書は2005年に刊行された『A Thousand Years of Good Prayers』の全訳。
 

○○○ 読むきっかけ&目的&感想 ○○○

共産主義の中国で生まれ育ち、資本主義のアメリカで生活している女性が、中国の物語を英語で記した本・・・・・、という事にまず興味を持った。そして、彼女にとって母国語ではない英語で書いたその小説が、第1回フランク・オコナー国際短編賞受賞、PEN/ヘミングウェイ賞、プッシュカート賞ほかを独占した、というのを知って驚いた。 。。。読んでみたい!   で、読んでみた。

さくら好み ★★★★★

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2008年5月10日 (土)

『音律と音階の科学』 小方厚 初版2007年

ドレミ・・・は、まずピタゴラスが決めた!

なぜドレミ・・・という音階が人類に受け入れられたか?

20080509

***** 概要 *****

ジャズ、ロック、ポップス、クラシック、歌謡曲・・・・・あらゆる音楽に使われているドレミ・・・は、素数2と3を使って、まずピタゴラスが決めた。それから、純正律や、いくつかの音律を経て、現代の平均律へと進化した。音楽と数学の、ちょっと以外で濃密な関係を興味深く解き明かす。

音楽の3要素であるメロディ、リズム、ハーモニー、そのうちのメロディとハーモニーを対象に記述されている。ドレミ・・・のバックにある数学、物理学、そしてサイコ・フィジクス(心理物理学)を、分かり易く説明してくれる。

*著者による「音律と音階の科学」正誤表 
 

***** 読むきっかけ&目的&感想 *****

音楽は理屈じゃない!好きな音楽は好きだし、嫌いな音楽は嫌い、それで十分・・・なぁんて、あたしは思ってる(あたしは聴く専門だしね)。でもその反面、何で好きな音楽とそうじゃない音楽があるんだろう、何をしてあたしはそう感じるんだろう、なんて思ったりもする。

例えば、あたしはバイオリンの音色は好きなんだけど、ピアノの音色は苦手だったりする。オーケストラ音楽よりは、よりハーモニーの少ないカルテットなんかのほうが好きだ。単に好みの問題、と言ってしまえばそれまでだけど、それだけじゃないよね。。

・・・・・そんなあたしの思いに答えが出るかどうかは分からないけど、数学的アプローチで何かが見えるかもしれないなぁ、なんて思って手にした本。

さくら好み ★★★☆☆

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2008年5月 8日 (木)

『失われた民主主義』 シーダ・スコッチポル 第一版2007年

アメリカ合衆国における民主主義の政治と

草の根ボランティア主義の相互影響に関して

大きな物語を語る

20080507

・・・・・ 概要 ・・・・・

パットナムのソーシャルキャピタル論や、サンデルのコミュニタリズムと問題意識を共有しいつつも、彼らの議論を「スナップショット」的と指摘する著者が、「長期にわたる市民の歴史」を物語の主人公にすえてアメリカ民主主義の変容を検証。

19世紀初頭の草の根民主主義の興隆から、9.11以降の衰退へと至る市民社会の来歴とその変貌を丹念に探り、市民や市民団体が公共政策の問題に積極的に関わろうとする意識が、政治制度上の問題によって低下していく現象を市民のメンバーシップから会員のマネージメントへの変化と読み解く。

本書は、2003年に刊行された原版の全訳。
 

・・・・・ 読むきっかけ&目的&感想 ・・・・・

「日本は民主主義国家なのだから」とか、「日本は民主主義国家といえるのか」とかいう言葉を読んだり聞いたりするけど、あたしの中で「民主主義国家の姿」が漠然とし過ぎていて、???を感じる事が少なくない。で、「日本の民主主義の現状」をイメージしやすくするために、まず本場「アメリカの民主主義の現状」をイメージできるようにしようと思った。そのためには、アメリカの現状のみでなく、その歴史的位置付けが分かった方が、より感覚的に理解しやすいかな、なーんて思ったので本書を手にしてみた。 。。。その程度の意識で読んだ本。

さくら好み ★★

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2008年5月 5日 (月)

『アメリカン・コミュニティ』 渡辺靖 初版2007年

国家と個人が交差する場所

20080505

わたしがアメリカを調査しているのは、正当な好奇心であるが、好奇心のためばかりではない。わたくしは、そこに、われわれが利用しうる教訓をみつけたいためでもある。(中略)わたくしはアメリカにおいてアメリカ以上のものを見たと告白する。わたくしは、民主主義の傾向、性格、偏見、情熱、つまるところ、民主主義そのものの真の姿を、アメリカにおいて追求しているのである。わたくしは、よしんば少なくともこれについて希望すべきものまたは恐るべきものを、知るためであろうとも、これを知りたいのである。 <アレクシ・ド・トクヴィル>

*本書冒頭にて引用されている文章

あたしはアメリカに対して興味が無かった。 。。。というか、今も、ある、とは言い難い。受身状態で得られる知識や情報によって形成された、曖昧なイメージしか持ち合わせていない。でも、まぁ、もう少し「アメリカの多様性」を、今よりは明確にイメージできるようにと思って本書を手にしてみた。

ちなみに本書は、「考える人」2005年春号~2007年春号連載の「カウンター・アメリカ」に加筆・修正し、「終章 アメリカン・コミュニティ」を書き下ろしたものである。

< さくら好み ★★ 

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2008年5月 1日 (木)

『複雑系』 M・ミッチェル・ワールドロップ 第一版1996年

生命現象から政治、経済までを統合する知の革命

昔は「知の織物には継ぎ目がなかった」
もしかすると ふたたびそんなふうになれるかもしれなかった

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本書は、最近「二十一世紀の科学」として急速に注目されるようになってきた科学 ― 生命の発現や生物の進化はもとより経済や社会や政治の動きにいたるまでを共通の理論的枠組みでとらえようとする「複雑系」の科学 ― の生みの親ともいうべき、アメリカ・ニューメキシコ州にある非営利組織のシンクタンク「サンタフェ研究所」についての物語である。あるいは、その研究所の設立に携わったさまざまな分野の学者の生きざま、自然観、科学館、についての物語である。一方に、クォーク物理学の創始者でノーベル賞受賞者であるマレー・ゲルマンが登場するかと思えば、「収穫逓増」を信じるエキセントリックな経済学者ブライアン・アーサーが、あるいは物理学とも経済学とも関係がなさそうな遺伝子生物学者やコンピューター科学者が、そのはざまを縫っていく。その中には、いまでは「人工生命」という新しい分野でスター的存在になっているクリス・ラングトンもいる。

「複雑系」、あたしがこの言葉を始めて知ったのは、ずっと以前、TV番組で「交通渋滞は何故起こるか?」という特集を見た時だったと思う。その後、折にふれ「カオス」とか「バタフライ・エフェクト」とかに関連してその言葉が現われた。で、なんとはなしに興味を持っていたんだけど、それを研究しているサンタフェ研究所について書かれた本がある事を知って読んで見る気になった。アマゾンで概要やレビューを読んでみたら、面白そうだったしね。

ちなみに本書は1996年に日本語訳が発刊されているが、原書が発刊されたのは1992年だ。

< さくら好み ★★☆☆ 

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2008年4月29日 (火)

『絵画の見方』 スーザン・ウッドフォード 第一版1989年

絵を見る時 何を考えるか を考える 

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『クロード・モネの世界』展を見に行き、たまたま美術館の図書コーナーにあった本。面白そうだったので手に取り、興味がある項だけを拾い読みした。この本以外にも、モネ関連で面白そうなのを数冊読んだけど、タイトルを忘れてしまったので、ここに覚書を一緒に記しておきたいと思う。

今日は、一旦『クロード・モネの世界』展の全部を観て、それから図書コーナーで適当に面白そうな関連本を数冊拾い読みし、オーディオルームでモネの絵や生い立ちについての説明映像を見て、再度、全部の展示を見て回った。二回目のほうが面白かったな、やっぱり。

< さくら好み ★★☆☆  

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『もものかんづめ』 さくらももこ 初版1991年

ちびまる子ちゃんの未来♪

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百年の誤読』(岡野宏文 豊﨑由美)でこのエッセイ本をベタ褒めしていたから読んでみた。“ちびまる子”ちゃんがどんな大人になったのかにも興味があったし・ネ♪

余談だけど、この本を図書館で借りようと思ったら貸し出し中だったので予約をした。あたしが借りる本って、大抵は市立図書館20館での蔵書が数冊、つまりは蔵書してる図書館のほうが少ないんだけど、本書は43冊もあってビックリした。つまり、全ての図書館が2・3冊は蔵書してるって分けだ。その上、貸し出し中・・・・・。人気者の本なんだねぇ。

< さくら好み ★★★★★ 

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2008年4月24日 (木)

『名画を読み解くアトリビュート』 木村三郎 初版2002年

「アトリビュート」という絵の中の小道具を考える入門書♪

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四葉のクローバーといえば幸福の印。いつからか日本に輸入された認識で、私たちはもし絵の中に描かれた人物が四葉のクローバーを持っていたら、それは幸福の印だというふうに理解することができる。

西洋絵画の世界にも、じつはこのような「印」が存在する。「アトリビュート」という絵の中のさまざまな小道具である。本書は西洋絵画のこのからくりの重要なポイントである「アトリビュート」を考える入門書である。

『絵画の読み方 増強改訂版』が面白そうだったので借りる事にした時、同じジャンルの本棚にあった本。ぱらぱら捲るとこれも面白そうだし、『絵画の読み方 増強改訂版』より具体例が沢山載ってそうだったので、補足的に楽しめそうだったので借りてみた。

< さくら好み ★★☆ 

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2008年4月23日 (水)

『絵画の読み方 増強改訂版』 西岡文彦 初版1999年

絵画はビジュアル言語!

“絵画を読むことの真の快感は
     そんな深読みや 裏読みの中にこそある”

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視覚的かつ感覚的にメッセージを伝えることを、寓意や物語を描くことより重視したのが近代以降の絵画の最大の特徴―略―。ところが、近代以前の絵画ではそうはいかない。描かれている光景は、私たちにとって未知の世界であり、絵画作品自体が今日と違って、純粋な視覚的楽しみのために描かれていない。それらの大半は、特定の寓意や物語を伝えること、あるいは宗教的な教化の目的のために描かれている。

あたしは絵を見るのが好きなんだけど、西洋の宗教画や歴史画とか、もっと理解出来るといいのになぁ・・・と思って見る事も少なくない。で、何気に図書館の美術関係の本棚を眺めていたら、この本が! ぱらぱら捲ってみると面白そうだし、分りやすそうだったので、借りてみる事にした。

< さくら好み ★★☆ 

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